旋盤加工

動画1
動画2



フライス加工

動画1
動画2
動画3


六面体加工
面取り
荒削り
高精度正面削り
高速加工
乾式と湿式
アップカットとダウンカット
側面仕上げ


六面体加工

フライス加工の基本的なこととしてブロックの6面加工があります。
ちょっと聞いた感じでは簡単です。
ただバイスではさんで削ってひっくり返して削ればOK…とはいきません

面と面の直角精度が肝心です

もし全面黒皮の45ミリ立方体材料が10個来て、
これを

「40の立方体に全面公差±0.02としてくれ、じゃ明日の朝取りに来るからよろしく」
と言われたらどうしましょう。お客さんは相手の苦労など考えてくれません。
あるのは整備してあるフライス盤とバイス(高さ出しのプレート)。
工具は正面フライス、エンドミルのみ。
さあ ミスはできません。余分の材料はありませんから

両端面の寸法が出ればなんとかなります。
バイスでしっかりとつかんで端面を削り、サイド側を少しエンドミルで捨て削り。

ひっくり返して端面削りで両端面は±0.01精度は出せます。

さて、ここからすべての面を出すには。

両面は寸法が出てますからあとは残りの4面です。
まずは寸法でてる両面をバイスでつかんで1面を仕上げます。
(当然裏の仕上げ代は残します)
裏返して高さ出しのプレートにしっかり当てて裏も仕上げます。
これで4面仕上がりました。あと2面です

問題はこの残りの2面。

まず、つかんで捨て削り。
横面に対して直角となった方向をチェックしておきます。

(実際やってみると認識できますが、言葉では難しいです)
その直角面に合うように、反対側を仕上げ、そして反対側を仕上げて
六面体完成。

やり方はまだまだいろいろあります。
ダイヤルゲージで直角だしたり、
直角スコヤでだしたり…
ここは上手に仕上げる工場だと言われるように精進しましょう。


面取り

前述の六面体加工でこの面取りをしっかりやっておかないと
精度がでません。

とりわけフライスの面取りは面倒です。

C面取りは45°の面取りカッタで加工


荒削り

フライスは基本的に断続切削なので効率が悪い。
いかに荒削りを上手にやるかで加工時間、工具寿命が大きく変わります。

最近は高性能のスローアウェイ型エンドミルが出はじめており、
従来のハイス(もしくは超硬)ソリッドエンドミルでの周速80m/min以下の
加工方法に加えて、
100m/min以上の高速回転で少しずつ削っていく加工方法があります。

さらにそのスローアウェイで理論的に条件の悪い横送り加工に加えて
突き加工(プランジ加工)を行うことにより効率が向上しております。


高精度正面削り

正面フライスでなかなか加工精度と面精度がでないとき
歯数を1枚にしてみましょう。
寸法管理がしやすく経済的になります。


高速加工

ラジアスエンドミル底面に切れ歯を持たせ、
切り込み0.1〜0.3、1刃あたり0.5〜3ミリほどの送りで
高速な荒削り加工が可能。
送り軸自身の加工効果もプラスされるので、
機械の切削送りが高速でも加工可能ならば高能率加工ができます


乾式と湿式

超硬タイプのエンドミルは高速回転による熱亀裂での
チッピングを防ぐために、硬めの材質の
切削条件は乾式を奨励している場合がほとんどですが、
切削水をかけても工具寿命や精度は
あまり変わらないので、条件によって切削水をかけたり
かけなかったりできることを認識しておきましょう。


アップカットとダウンカット

構造的に機械のバックラッシュ(軸送りのガタ)が大きい機械は、
側面のエンドミル切削をダウンカットですると、
ガックンガックンと振動してうまく削れないので必然的にアップカットになります。
NC機などはバックラッシュが少ないので
刃物寿命がよいと思われているダウンカットを奨励していますが、
アップカットをしてもそんなに寿命差は大きく変わらないし
振動も少ない。

とくに強い力のかかるサイドカッター加工はアップカット


側面仕上げ

高精度に仕上げるには送りを遅くするかゼロカットと呼ばれる
同じ経路を2回以上繰り返す2つの選択肢があります。
難削材になればなるほどゼロカットのほうが磨耗の面でも
良好な結果が得られる


ボール盤

ドリル作業を主におこなう機械のことをさし、
種類も多数あるがここでは一般的な直立ボール盤で話を進める。

ボール盤による穴あけ作業は機械加工で最も多い作業といえるでしょう


ドリル

ハイス鋼のツイストドリルはたいてい鋼などの穴あけでは、
そんなにはもたない。
そこで頃合を見計らって再研磨して使用するのが普通。
専用のドリル研磨機をお持ちならば、先端の負担を少なくするための逃げ、
いわゆるシンニングが楽にかつ正確に行えます。

専用の研磨機は高価なので手で研いでいるところがうちも含めて多数でしょう。
あるいは自作のジグを作成し使用しているところもあるでしょう。

研ぎ方

心出しが肝心です。上のようにならないように。
この部分(チゼル)に最も負担がかかります。
        なるべく小さく、しかし小さすぎても欠損しやすいので。


タップ

最近になっていろんなコーティングタップが登場してます。
しかしながら相変わらず難しい作業の1つです。
タップは最終工程の場合が多いので折り込ませたりすると大変です。

加工手順は下穴をあけて、面取り、(寄せ加工、例えばリーマー)、そしてタップ立て。

普通の切削タップの下穴に関してはJISの表を参考にします。
例えばM8×P1.25ならば下穴は6.8のキリ、
Rc(PT)1/8ならば下穴は8.2です。

表の下穴数値が適用されるのは切削性良好な鋼と認識しておいてください。
難素材にはその下穴よりも大きくするのが安全です。
SS400にM8タップを立てるとき、下穴6.8では経験上良くありません。
6.9あるいは7.0のキリぐらいであけるほうが良いです。
SS400にPT1/8を立てるとき下穴8.2ではまずタップ損傷、
あるいはねじ山が無くなります。思いきって8.5のキリであけましょう。

M10以下くらいならばタップハンドルを使用して
手の力で立てることができるので単品加工の場合などは
心出しのためにボール盤で入り口だけ加工して、
あとは手作業で立てれば折れずに安全です

もし折り込ませたら。
取る方法として
・超硬エンドミルや超硬ドリルでタップごと削り取る
・放電加工
・ピンなどを利用してすこしずつ逆回転
いずれも面倒な作業です。


手作業によるものでも危険度が高く、
実際に作業している方は、巻き込まれそうになったり、手袋だけ巻き込まれて
助かったということがあるのではないでしょうか。
私自身巻き込まれそうになったことはあります。
すごい力なので人間の力程度ではそう簡単に逃げられません。

巻き込まれないためには
ドリル回転中には絶対に手や身体を近づけない。
キリコが巻きだしたら躊躇せず回転を止める。
工作物はしっかり固定する。

しかし長く作業をしてると作業効率のため、工作物を手だけで支えたり、
キリコをハケや手で取り除いたりする場面がありますが、
これは熟練者がなせるわざなので真似は厳禁。